マッサージ師とセラピスト

マッサージ師とセラピスト……呼び方が違うだけで、どちらも同じ整体師さんに変わりはないんでしょ?と思われてる方が多いと思います。
実はマッサージ師とセラピストは明確にその違いが分けられているんです。資格の有無や施術内容の違いなどを通して、二つの違いを見ていきたいと思います。

マッサージ師


マッサージ師を名乗っていいのは『あん摩マッサージ指圧師』という国家資格を修得した人のみなのです。あん摩マッサージ指圧師の国家資格は通信講座や短期資格習得講座などでは修得することができません。文部科学大臣指定の学校か、厚生労働大臣指定の養成施設で3年以上学んでやっと、国家試験を受ける権利を得ることができます。

『治療』目的の施術

マッサージ師に国家資格が必要なのは、治療目的の施術を行うためです。マッサージというのはマッサージ師のみが行える施術で、マッサージは患者の治療を目的とした行為に当たります。なので、マッサージ師は人体に関する勉強も専門学校で学んでいます。

リラクゼーションセラピスト

リラクゼーションセラピストには国家資格が必要ありません。ならば事務仕事をしていた人でも、転職して初日にお客さんの施術に当たることができるのか?それは【NO】です。未経験者がサロンで働くことになった場合、まずは研修を受けなければなりません。研修と言っても座学で数時間話を聞けば終わりといったものではなく、実技を含めて数週間に渡る研修を行うところがほとんどです。

『癒し』目的の施術

リラクゼーションセラピストが提供しているのは『癒し』としてのマッサージです。ストレスや疲れでこわばった筋肉をもみほぐすことで、お客さんの心と身体に癒しを与えます。なので、リラクゼーションサロンは内装などもお客さんに癒しを与えられるように照明などもかなり工夫されているんです。

治療と癒しの使い分けをしよう

このように、マッサージ師の施術を受けるか、リラクゼーションセラピストの施術を受けるかでは目的の大きな違いがあるという事が分かっていただけたと思います。資格の有無だけに目を向けて優劣を付けてしまう人がいますが、そもそも施術の目的が違うので、同列で比べることは適切ではないのではないでしょうか?
身体の痛みや不調を治療をしてほしいのか、日常のストレスや仕事で疲れた体を癒してほしいのか……大事なのは、目的に合わせた施術を受けるようにすることです。